upTeX は素晴しいと思います

upTeXは素晴しいと思います。何が素晴しいのか!

  • TeXをUTF8で書ける
  • 内部コードがユニコードなので精神衛生上すっきり
  • ファイル名に日本語が使える!(ファイル名にUTF8を使っている場合)

私はユニコードを使いたいのです。ユニコード文字集合として破綻していようがいまいが私はユニコードを欲するわけですから、それを可能にしてくれるupTeXは素晴しいと思います。貴重な時間を割いてupTeXをつくってくれている作者さんはもっと素晴しいと思います。じゃあ早速皆さんupTeXを使いましょう。

必要なもの

必要なものは次の通りです

  • uptex
  • uptex_font
  • ptetex
  • tetex-src-3.0.tar.gz
  • tetex-texmf-3.0po.tar.gz

http://homepage3.nifty.com/ttk/comp/tex/uptex.html から最新の uptex と uptex_font をダウンロードしてきて下さい。なお現時点では最新版は 0.11 なので、ここではそれぞれ uptex-0.11.tar.gz と uptex_font-0.11.tar.gz とします。

また ptetex を http://www.nn.iij4u.or.jp/~tutimura/tex/ptetex.html からダウンロードしてきて下さい。バージョンはupTeXの readme に書いてあるものを選んだ方が無難だろうとは思いますが、蛮勇を奮ってここでは最新版をダウンロードしておきます。現時点では ptetex3-20070822.tar.gz になります。

展開とファイルの配置

ダウンロードしてきた uptex-0.11.tar.gz を適当な場所で展開します。ここでは展開場所を ~/Build であるとし、展開された結果は ~/Build/uptex-0.11 とします。また同様にして ptetex3-20070822.tar.gz を展開します。展開された結果を ~/Build/ptetex3-20070822 とします。あとは uptex_font-0.11.tar.gz, tetex-src-3.0.tar.gz, tetex-texmf-3.0po.tar.gz をそれぞれ ~/Build に配置します(これらは展開しないでそのまま配置するだけです)。まとめますと、以下のようになります。

  • ~/Build/uptex-0.11
  • ~/Build/ptetex3-20070822
  • ~/Build/uptex_font-0.11.tar.gz
  • ~/Build/tetex-src-3.0.tar.gz
  • ~/Build/tetex-texmf-3.0po.tar.gz

make前の用意をいくつか

~/Build/uptex-0.11/patch 以下にあるファイルを全て ~/Build/ptetex3-20070822 にコピーします。

次に、~/Build/ptetex3-20070822/my_option を作成・編集しておきます。オプションがいっぱいありますが、~/Build/ptetex3-20070822/my_option.sample に説明付きサンプルがありますのでこれを参考に適当につくっておいて下さい。多分、サンプルをリネームして、次の設定だけ有効にしておけば大丈夫なんだろうと思います。

KANJI_CODE=UTF8

じゃあ make

おもむろに 0uptex.sh を実行します。

cd ~/Build/ptetex3-20070822
./0uptex.sh
make font

終わったら make babel やら make font やら make test やらをします。Ubuntuだと make test すると途中でエラーが起きていたり止まったりする気がするんですが(ghostscriptあたり?)、とりあえず見なかったことにしておきます。多分 make font だけしておけばいいのだろうと思いますのでおおらかな気持ちで make font だけはしておいて下さい。

では install

私は paco が大好きです。だから install するのには paco を使います。googleでpacoを検索しても全然上位に来ないのできっといまいち人気がないのだろうと思います。みなさんも使って下さい。

cd ~/Build/ptetex3-20070822
sudo paco -lD make install

使い方

いつもの platex の代わりに uplatex を使います。uplatex -version すると...

pTeX 3.141592-p3.1.10 (utf8.uptex) (Web2C 7.5.4)
kpathsea version 3.5.6
Copyright (C) 1997-2004 D.E. Knuth.
Kpathsea is copyright (C) 1997-2004 Free Software Foundation, Inc.
There is NO warranty.  Redistribution of this software is
covered by the terms of both the pTeX copyright and
the GNU General Public License.
For more information about these matters, see the files
named COPYING and the pTeX source.
Primary author of TeX: D.E. Knuth.
Kpathsea written by Karl Berry and others.

となっていて、ちゃんと utf8.uptex と表示されました。無事インストールできたようです、万歳!

まとめ

なんて簡単!文系の私にだってこんなに親切簡単なら安心してインストールできちゃいます。おかげ様で私はupTeXで毎日楽しく楽しく論文を書くことが出来ます。upTeXってすごいですね! ptetexとupTeXの皆様には日々感謝しております。素晴しい人生をありがとう。