sangi.inの「'07参議院選挙 予測市場」に参加した感想

sangi.in'07参議院選挙 予測市場に参加しておりましたが、選挙も終わって市場が終わりましたので、せっかくですから感想などを残しておこうと思います。結論から言いますと、ちょっと問題が多かったかな、と思います。なにせ予測市場終値は、与党54円、野党71円です。実際の選挙結果は、与党47議席、野党74議席でしたから、予測とは与党で7議席もの差、野党で3議席の差が開いてしまいました。市場は与党敗北を予測できたとは言えますが、個人的には議席に関しては予測は外れたと思っています。今回参院選は与党敗北が既定路線だったと言っても良いかと思いますから、問題は「どの程度か」という一点です。そういう意味では議席予想で与党7議席差というのは外れだなと感じます。

私の最終結果は、13,744円で18位でした。10,000円からのスタートなので+3744円なわけですが、一位の人はなんと20万円を越えているんですよね。記憶が不正確なのですが、私が予測市場を始めたのは7月14日前後くらいだったかと思います。始めた時点で一位の人は既に10万円は越えていたような気がします。どうやったらあんなに稼げるのか、結局最後まで分かりませんでした。私の結果に関しては、試行錯誤を続けた結果、なんとか精一杯という感じでしょうか。参加当初はどうしていいのか分からなかったので全く稼げませんでしたが、一週間経ったくらいから、こんな感じ?とパターンをつくって地味に稼ぐことが出来るようになりました。結果18位というのは、参加人数がどのくらい居るのか分かりませんが、微妙です。もしかして20人くらいしか最後まで全うに参加していなかったんじゃないのかと疑っています。だから実際はビリみたいなものかなぁ、と。

予測市場で一番不思議だったのは、価格の乱高下です。以下の図は予測市場チャートですが、価格の乱高下が何度も起きているのが分かります。

この落差はもの凄く極端で、与党野党関係なしに最低価格1円や最高価格120円でも取引が成立したりしていたようです。だから、1円買いとか120円売りで入札しておくと、乱高下が起きれば簡単に儲かります。これは一体どういうメカニズムで起きていたのでしょうか。誰かの市場操作?試してないから分からないのですが、予測市場はもしかして簡単に市場操作が出来る仕組みになっていたのかな、と思っています。

で、この乱高下発生の問題は何かっていうと、これに便乗するとすごく儲かることです。1円買いと120円売りは極端過ぎるにしても、30-40円くらいで買い待ちしておけばいつかは乱高下して勝手に儲かるんじゃないか、と思ったら、まともに売り買いしようなんて考えません。というか、それを狙ってずーっと放っておいた人が居るんじゃないでしょうか。

ところで、私の売買戦略は、与党+野党価格が121円を越えていたらGMから121円でセット株を調達し即座に売却というものでした。これはかなり安全策で、地味ですが確実に儲かります。この逆の与党+野党価格が121円未満だったら株を買い集めて121円のセット株として売却という手もあったんでしょうが、こちらはタイミングが難しそうなのでほとんどやりませんでした。しかしこの戦略、自分でやっていて非常に疑問だったのですが、これだと自分の提示する売買価格は議席を予想していたわけではないんですよね。

結局のところ、予測市場議席数なんか真剣に考えなくて良かったんですよね。価格乱高下とセット株を利用した戦略の存在は議席予想という目的を多少歪めてしまったのかな、と感じます。というか、議席予想なんか考えててもこのゲームでは儲からないので、儲けた人の戦略って多かれ少なかれ結局こういう感じだったんじゃないのかなぁ。

そんなわけで、予測が当たったとか外れたとかいう以前の問題として、このゲームは本当に何かを予測をしたんだろうか、と悩ましく考えてしまうわけです。参加者人数が少なかっただけなのかも知れませんが、プレーヤーとして儲けるための戦略と議席予想があまり結び付いていないように感じ、予測結果もまた実際の結果と結び付かなくても仕方ないかも、と思います。運営者の方々はこういう点についてどう思っているのか興味深いところです。

なお、あれ?と思ったことを一点。市場終了時の持株の払い戻しに関して、「7月30日日本経済新聞朝刊に記載された開票結果をもとに決定し、与党45円、野党73円で、全株式の払い戻しを行いました。」とあるのですが、これだと結果与党+野党で118円にしかならなくて、基本的に市場終了時に持株があると損するってのはどうなんでしょう。終了前には、まさか持株を残すことがリスクになるとは思っていませんでした。後になってから「あ、売却すべきだったの!?」と気付きましたが、私だけでなく他の人も軒並資産を目減りさせていたようです。次回があるかどうか分かりませんが、これが今後の皆の了解事項になるとすると、市場終盤は非常に荒れそうな気がします。

てなわけです。まぁ色々書きましたが、私は参加できてとても楽しかったです。次回を楽しみにしておりますので、運営者の皆様、是非期待しております。ありがとうございました。